パノと魔法使いとその仲間
その後家に連れてこられると、僕はサイドボードの上の馬のぬいぐるみにもたれかかるようにしてポンと置かれた。
そのお馬さんにはライスシャワーって名前が書いてある。
なんだか居心地が良いので、僕はここが気に入った。
男の人と女の人は一緒に住んでいるようだ。男の人は『リョウ』って呼ばれていて、女の人は『アヤ』って名前らしい。
二人はいつも楽しそうに喋って、料理を作って、洗濯して掃除している。すごく仲が良くて幸せそうだ。
「あたしたちの子供みたい」
「そうだね。こんな子供作ろうね」
時折二人して僕を見つめてはそんな事言ってくれたんだ。
少し照れるけどすごく嬉しかったよ。
何日かすると僕はリョウに抱かれて外に出た。
(どこ行くの? 捨てられちゃうの?)
二人は大きな荷物を抱えて車に乗ってね、僕を手に取ると
「はーい、ここがパノの席」
──て、ダッシュボードの上に前を向いて座らされたんだ。
(僕一番前♪)
車が走り出すと今まで見たことない外の景色が流れていく。
(うわあ、すごいなあ。どこまで行くんだろう?)
僕は嬉しくて持ってる笛を吹きたくなった。
でも僕はぬいぐるみだから吹けないんだ……
そのお馬さんにはライスシャワーって名前が書いてある。
なんだか居心地が良いので、僕はここが気に入った。
男の人と女の人は一緒に住んでいるようだ。男の人は『リョウ』って呼ばれていて、女の人は『アヤ』って名前らしい。
二人はいつも楽しそうに喋って、料理を作って、洗濯して掃除している。すごく仲が良くて幸せそうだ。
「あたしたちの子供みたい」
「そうだね。こんな子供作ろうね」
時折二人して僕を見つめてはそんな事言ってくれたんだ。
少し照れるけどすごく嬉しかったよ。
何日かすると僕はリョウに抱かれて外に出た。
(どこ行くの? 捨てられちゃうの?)
二人は大きな荷物を抱えて車に乗ってね、僕を手に取ると
「はーい、ここがパノの席」
──て、ダッシュボードの上に前を向いて座らされたんだ。
(僕一番前♪)
車が走り出すと今まで見たことない外の景色が流れていく。
(うわあ、すごいなあ。どこまで行くんだろう?)
僕は嬉しくて持ってる笛を吹きたくなった。
でも僕はぬいぐるみだから吹けないんだ……