カクテル 〜カシス〜
ふと、我に返り横にいるカノンを確認するとすでに出来上がっていた。




「はぁ…」



私は酔いが一気に冷め、カノンに声をかけた。



「カノン?大丈夫?もうそろそろ帰ろう?」




「いやぁー!まだ敦さんのとこにいるぅー!○×♪△…」




酔っ払いのカノンは大声で暴れたあげくに、その場で寝始めてしまった。




仕方がないので、少し寝かせてからつれてかえることにした。




無理もない。私たちはまだ未成年だもの。
でも好きな人のそばにいたいという気持ちがカノンをそうさせていたのなら、私にはまだ気持ちを理解できるほど真剣じゃなかったのかもしれない。
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