寮生活は秘密がいっぱい☆

「いや…っ！！」


あたしは拓海の唇から無理矢理離れ、ゆっくりと拓海の顔を見た。



「未有…」


あたしの名前は、動けなくなる呪文のよう。

拓海の目からも、その場からも、あたしは捕まってしまった。

切ない顔であたしを見る拓海。


目を外せなくなる…！




「未有…、俺…ずっと前からお前の事が好きだったよ。」



そんな…！


頭が回らない…！



あたしはとっさに走っていた。