寮生活は秘密がいっぱい☆
恥ずかしい…。

けど、今は恥ずかしい気持ちよりも…。



「未有…早く行きなよ。」

聖子と夏乃はあたしの肩を押した。


「うんっ…!」



あたしは一目散に走った。


あたしは、
恥ずかしいとか嬉しいとかよりも、
とにかく香希に会いたかった。
会って、抱き締めたかった。



「あ…未有…。」

拓海はあたしの後を追い掛けようとしたが、

「行ってもムダだよ。」

拓海の後ろで雄司は言った。


「お前がどんだけ何かをしたって、あいつらは離れてくれないぜ。見ただろ?今の未有の顔…。お前にそんな顔を見せたことなかっただろ?」



拓海は雄司の言葉に何も言い返せず、下を向いた。
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