初恋【短】
「・・・いいよの方だよ。うん、うちも晃平が好きだよ。」
うわ、めっちゃ恥ずかしい。
晃平こんな頑張ってたんだ。
「あ~まじ、俺やべぇ・・・」
晃平はそう言うと、自分の髪の毛をクシャっとした。
そしてあたしの方を見て、ダメ押しの一言。
「俺、まじ大切にすっから。」
涙が、出そうだった。
いや、たぶんもう泣いてたかも。
「・・・うん。」
・・・晃平、こんなに幸せな涙ってあるんだね。
そして晃平は少し強引にあたしの手を引っ張って「帰るか。」そう言った。
並んで帰ってるとき、あたしたちは何もしゃべらなかった。
いつもはうるさいくらいなのに。
・・・幸せで胸がいっぱいだったんだ。