secret love
「そんなの信じられる訳ないでしょ?
あたしは........」
インターホンの向こうで
椿が泣いているのが分かる
今、椿の隣に支えとなってくれている
人はいるのだろうか?
あたしには翔がいる
それと同じで椿にはカイくんがいた
椿はただ、単純に好きなだけ
「ねぇ、椿?開けて?」
開けてくれなくても
ここから話しかけるから
本当にあたしの事が嫌になったら
あたしは自分から会わない
だから、お願い....
ーウィーン
自動ドアが静かに開いて
「入って.....」
と椿が言う。
やっと椿とちゃんと話すことができて
今すぐにも椿の所に行きたかった
でも、焦っちゃだめ。
落ち着け、あたし。
「大丈夫。夢亜には俺がいるから」
いつだって翔はあたしの味方でいてくれる
だからあたしは前を向いていける
「うん。」