secret love


「大丈夫だった?」



ー本当は寂しかった。


そんな事言えず....

「大丈夫だよ〜!!
翔こそ楽しかった?」



「まぁな〜」

こんな気持ちはそっと心に閉まっておこう



あたしだけが知っていればいい

翔の前では笑っていたいから


「そうだ。おみやげ!!」


翔から手渡されたのはアールグレイと
英語で書かれた四角い缶


「紅茶?」

「うん。夢亜、紅茶好きかな〜
なんて思ってついつい買ってきた」



照れくさそうに言う仕草が
あたしの心を揺さぶってくる


少しでもあたしのことを気にかけてくれた
ことが嬉しくて、つい.....



「あ....りがとぅ......」



涙なんて流したくなんかないのに
あたしの涙線は脆くなっていた


「えっ!夢亜どうしたの!?」



「ううん.....なんでもないから !」



< 217 / 412 >

この作品をシェア

pagetop