secret love



一歩一歩.....ふみしめるように
ゆっくり歩いていく


あたしは、なんでこんなにゆっくり歩くのだろう


って、子供の時疑問に思った。


やっと分かった気がしてる


今まで育ててくれたお父さんから
今まで守ってくれたお父さんから


翔のところへ移るため。


きっとこのバージンロードは
あたしが生まれてから今の道なんだと思う



「お父さんは、もう夢亜から
自立するからな.....

でも、喧嘩したらすぐに戻ってきなさい。


夢亜の家はあそこだからな?」


その言葉の自然に顔が綻ぶ
穏やかな口調で、あたしを安心させてくれる



やっぱ、お父さんってすごいや...




「夢亜、幸せになりなさい。」


「うっ、うん........
ありがとう....」


きがつくと、もう目の前には
タキシード姿の翔が微笑みながら
待っていてくれた


「さっ、行きなさい。」


「はい。」


お父さんの腕から手を外す。
その瞬間ちょっぴり寂しくなった
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