気まぐれ 僕の 詩
日常
3月13日
昔、小さい頃 持っていた風船が手をすり抜けて 空へ飛んでいってしまうのを見た。
その時僕は なんだか無性に怖くて泣きそうになったのを 今でもはっきりと覚えている。
多分、そらが風船を吸い込んでいくように見えたんだ。
雲のない
あまりに真っ青で
あまりに大きなそらだったから
オレンジ色のちっぽけな風船が、あの膨大な青の空間にポツリとあるのは とてもさみしく 頼りない。
「誰も周りにいないのにさみしくないのか?」とか 「不安じゃないのか?」とか、 風船に心がない事なんか知ってるのに…
そんな事を幼かった頃の僕は思っていた。
「ひとりだけで大丈夫なのか?」とか 「怖くないのか?」とか…
永遠に返事の返ってこない問いかけを 繰り返し 繰り返し…
3月14日
ある日 僕の妹がベランダでつぶやいた。
「ねぇねぇ、人が死んだらお星様になるけど、それじゃ お星様が死んだらどうなっちゃうの?」
僕は考えた。
お星様が死んだらこんどはどうなるのか…。
お星様以外の何かに生まれ変わるのだろうか?
そもそも生まれ変わる事なんて 出来るのだろうか?
死んでしまっては もう心も考えも消えてしまうだろう。
僕や星という存在自体が消えてしまうって事は たとえ 生まれ変わったとしても、それはもう僕や星という存在ではないのだ。
生まれ変わったとは 言えない。
だから僕は 妹に答えた。
「自分がこの世にいなくって 命のなかったときの事 覚えてる? 覚えてないでしょ? たぶん お星様はその覚えてない頃にもどるんだよ。」
妹は難しい顔をして言った。
「どうゆう意味なの? でもやっぱり こわいから知らなくていいや。 その時になったら 自分で分かるから。」
と。
昔、小さい頃 持っていた風船が手をすり抜けて 空へ飛んでいってしまうのを見た。
その時僕は なんだか無性に怖くて泣きそうになったのを 今でもはっきりと覚えている。
多分、そらが風船を吸い込んでいくように見えたんだ。
雲のない
あまりに真っ青で
あまりに大きなそらだったから
オレンジ色のちっぽけな風船が、あの膨大な青の空間にポツリとあるのは とてもさみしく 頼りない。
「誰も周りにいないのにさみしくないのか?」とか 「不安じゃないのか?」とか、 風船に心がない事なんか知ってるのに…
そんな事を幼かった頃の僕は思っていた。
「ひとりだけで大丈夫なのか?」とか 「怖くないのか?」とか…
永遠に返事の返ってこない問いかけを 繰り返し 繰り返し…
3月14日
ある日 僕の妹がベランダでつぶやいた。
「ねぇねぇ、人が死んだらお星様になるけど、それじゃ お星様が死んだらどうなっちゃうの?」
僕は考えた。
お星様が死んだらこんどはどうなるのか…。
お星様以外の何かに生まれ変わるのだろうか?
そもそも生まれ変わる事なんて 出来るのだろうか?
死んでしまっては もう心も考えも消えてしまうだろう。
僕や星という存在自体が消えてしまうって事は たとえ 生まれ変わったとしても、それはもう僕や星という存在ではないのだ。
生まれ変わったとは 言えない。
だから僕は 妹に答えた。
「自分がこの世にいなくって 命のなかったときの事 覚えてる? 覚えてないでしょ? たぶん お星様はその覚えてない頃にもどるんだよ。」
妹は難しい顔をして言った。
「どうゆう意味なの? でもやっぱり こわいから知らなくていいや。 その時になったら 自分で分かるから。」
と。