鈴が鳴る時―王子+ヌイグルミ=少年―
『魔法使い』だと主張するヌイグルミは放っておいて、鈴音はある事を思いついた。
「どっかに電池でもついてんのかな?」
ボソリと呟く。
確かにヌイグルミは『声』は出ているものの全く動かない。
何も喋らなければただのヌイグルミだ。
だが、実際に喋っているので玩具かなんかだろう。…という結論。
勝手に一人で納得した鈴音はすぐに行動に移した。
「うわっ!何すんだっ!」
「えーっと…ネジ…ネジ…」
わめくヌイグルミは完全に無視。
持ち上げて背中や手の裏、尻尾まで隅々を調べる。
…が、それらしきものは見つからなかった。完全なるヌイグルミ。
「おい」
無駄な抵抗だとあきらめたヌイグルミがわめくのをやめて、声のトーンを落として呼んだ。
「何?」
鈴音は顔を上げないで極普通に返事をする。
「“魔法使い”だって言ってんのに、まだ疑うのか?」
「え?」
鈴音はやっと顔を上げると「う~ん」と片手にヌイグルミを持ったまま、考え込むようなポーズをして
「確かに、ここまで自分の意思を持った玩具なんてあるのかなぁ?あ、もしかして、プログラムとかっていうやつ?会話も成り立ってるし…最近の技術は凄いね~」
とかのんきに言って、感心したように数回頷く。
「意地でも信じないつもりかよ…。まぁいい。とにかく降ろせ」
ドスの利いた声で言うが、ヌイグルミにそんな迫力が出るはずもない。
鈴音はこれ以上調べても分かりそうにないので仕方なく降ろした。
「ま、疑うのも仕方ねぇか…。今回は大目に見てやるよ」
ずいぶんと偉そうな口調だこと(怒)
「まず、自己紹介をしてやる。俺は、さっきも言ったように『暁』だ。えーと…魔法国、ミュールって言うところの、あーっと…第ー……あれ?何代目だっけ?」
ヌイグルミが面倒くさそうに自己紹介するが、ぎこちない。
思い出せないのか、さっそくつまずいている自己紹介にかなり長くなりそうな予感がすっごくした鈴音である。
あ、また溜め息。
「どっかに電池でもついてんのかな?」
ボソリと呟く。
確かにヌイグルミは『声』は出ているものの全く動かない。
何も喋らなければただのヌイグルミだ。
だが、実際に喋っているので玩具かなんかだろう。…という結論。
勝手に一人で納得した鈴音はすぐに行動に移した。
「うわっ!何すんだっ!」
「えーっと…ネジ…ネジ…」
わめくヌイグルミは完全に無視。
持ち上げて背中や手の裏、尻尾まで隅々を調べる。
…が、それらしきものは見つからなかった。完全なるヌイグルミ。
「おい」
無駄な抵抗だとあきらめたヌイグルミがわめくのをやめて、声のトーンを落として呼んだ。
「何?」
鈴音は顔を上げないで極普通に返事をする。
「“魔法使い”だって言ってんのに、まだ疑うのか?」
「え?」
鈴音はやっと顔を上げると「う~ん」と片手にヌイグルミを持ったまま、考え込むようなポーズをして
「確かに、ここまで自分の意思を持った玩具なんてあるのかなぁ?あ、もしかして、プログラムとかっていうやつ?会話も成り立ってるし…最近の技術は凄いね~」
とかのんきに言って、感心したように数回頷く。
「意地でも信じないつもりかよ…。まぁいい。とにかく降ろせ」
ドスの利いた声で言うが、ヌイグルミにそんな迫力が出るはずもない。
鈴音はこれ以上調べても分かりそうにないので仕方なく降ろした。
「ま、疑うのも仕方ねぇか…。今回は大目に見てやるよ」
ずいぶんと偉そうな口調だこと(怒)
「まず、自己紹介をしてやる。俺は、さっきも言ったように『暁』だ。えーと…魔法国、ミュールって言うところの、あーっと…第ー……あれ?何代目だっけ?」
ヌイグルミが面倒くさそうに自己紹介するが、ぎこちない。
思い出せないのか、さっそくつまずいている自己紹介にかなり長くなりそうな予感がすっごくした鈴音である。
あ、また溜め息。