鈴が鳴る時―王子+ヌイグルミ=少年―
とその時
「う~ん…鈴音ぇ?今何時ぃ~?」
「え」「?!」
かなりタイミング悪く、詩穂が起きてしまった。
ぎし、ぎし、と錆びたロボットのようなぎこちない動きで振り返る。
詩穂はゆっくりと身体を起こして目をこすっていた。
なぜか慌てている様子の鈴音を不思議そうに見る。
「鈴音?どうしたの?」
「いや、あの、えっと~、その~、ヌイグルミがぁ~…ちょっと、ね」
「ヌイグルミ?」
「あっ、えっと、うん。その…猫のヌイグルミが~…ねっ!」
慌てすぎて変な同意を求めてしまう。
詩穂はさらに変な顔をするばかりだった。
(なんで私が、こんなに焦んなくちゃいけないのよ!…そうだよ!別に!全然!全く!ばれても私に関係ないじゃないっ!!)
心の中で自分自身に呆れながらも、はっきり言えずにいる自分がいる事も確かだった。
「猫のヌイグルミ?鈴音、持ってたっけ?」
詩穂が小首を傾げて部屋の中を見回す。
もちろんその時、鈴音の背中越しに机の上も見た。
(うわ、やばっ……あれ?)
確かに詩穂の視線は机の上を見たはずなのに、詩穂は何も言わなかった。
「えっ、でも、ココに…」
と言って鈴音は机の上を振り返るが
「あれ?」
そこにはヌイグルミの姿など無かった。
「う~ん…鈴音ぇ?今何時ぃ~?」
「え」「?!」
かなりタイミング悪く、詩穂が起きてしまった。
ぎし、ぎし、と錆びたロボットのようなぎこちない動きで振り返る。
詩穂はゆっくりと身体を起こして目をこすっていた。
なぜか慌てている様子の鈴音を不思議そうに見る。
「鈴音?どうしたの?」
「いや、あの、えっと~、その~、ヌイグルミがぁ~…ちょっと、ね」
「ヌイグルミ?」
「あっ、えっと、うん。その…猫のヌイグルミが~…ねっ!」
慌てすぎて変な同意を求めてしまう。
詩穂はさらに変な顔をするばかりだった。
(なんで私が、こんなに焦んなくちゃいけないのよ!…そうだよ!別に!全然!全く!ばれても私に関係ないじゃないっ!!)
心の中で自分自身に呆れながらも、はっきり言えずにいる自分がいる事も確かだった。
「猫のヌイグルミ?鈴音、持ってたっけ?」
詩穂が小首を傾げて部屋の中を見回す。
もちろんその時、鈴音の背中越しに机の上も見た。
(うわ、やばっ……あれ?)
確かに詩穂の視線は机の上を見たはずなのに、詩穂は何も言わなかった。
「えっ、でも、ココに…」
と言って鈴音は机の上を振り返るが
「あれ?」
そこにはヌイグルミの姿など無かった。