鈴が鳴る時―王子+ヌイグルミ=少年―
☆★☆
南口近くのデパートの屋上、1人の少年がフェンス越しに広がる景色を睨むように眺めていた。
すると、ある1人の少女に視線が定まる。
「やっと…見つけた」
少年は誰に言うでもなくそう呟いて、一瞬で消えてしまった。
最初からそこには誰もいなかったかのような静寂が辺りを包む。
☆★☆
「…着いたら、いきなりコレだもんね~」
鈴音は呆れ半分、苦笑半分という複雑な表情で目の前にある本来は自分のベッドであるはずのベッドで、平和そうな寝息を立てて眠っている詩穂を見る。
「はぁ~」と深い溜め息が一つ出た。
(さて、どうしようかな)
鈴音の家に着いてから何があったのかというと―――
南口近くのデパートの屋上、1人の少年がフェンス越しに広がる景色を睨むように眺めていた。
すると、ある1人の少女に視線が定まる。
「やっと…見つけた」
少年は誰に言うでもなくそう呟いて、一瞬で消えてしまった。
最初からそこには誰もいなかったかのような静寂が辺りを包む。
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「…着いたら、いきなりコレだもんね~」
鈴音は呆れ半分、苦笑半分という複雑な表情で目の前にある本来は自分のベッドであるはずのベッドで、平和そうな寝息を立てて眠っている詩穂を見る。
「はぁ~」と深い溜め息が一つ出た。
(さて、どうしようかな)
鈴音の家に着いてから何があったのかというと―――