ケータイ恋愛小説家
「そりゃ、日向が悪いわ」
「ふにゃぁ―――」
あたしは机につっぷしてうなだれた。
最後のテストを無事終えたあたしと綾乃は教室に残って喋っていた。
あたしはこれまでのことを全部綾乃に話した。
今まで内緒にしていた小説のことを含め、蓮君が色々協力していてくれたことも……。
昨日の後味の悪い電話のせいで、気分は最悪だった。
もう誰かに聞いてもらわないと、どんどん自己嫌悪に陥りそうで、思い切って綾乃には全てを打ち明けたのだ。
綾乃は携帯小説を書いていたことにはたいして驚かなかった。
それよりもあたしが毎日急いで帰る理由がわかってスッキリしたと言っていた。
「はぁああああ」
あたしは大きくため息をつく。
開けっ放しの窓からは煩いぐらいのセミの声が聞こえる。
7月に入ったとたん急に暑さが増し、まだ梅雨の気配は残っているものの、夏が近づいていることを実感させられる。
「やっぱ、あたしが悪いのかな?」
「だって、『蓮君には関係ない』はないでしょ? それだけ色々協力してもらっといてさ」
「だってぇ……」
なんていうか、売り言葉に買い言葉みたいなもんだったんだよぉ。
蓮君が挑発的なことばっか言うんだもん。
「ふにゃぁ―――」
あたしは机につっぷしてうなだれた。
最後のテストを無事終えたあたしと綾乃は教室に残って喋っていた。
あたしはこれまでのことを全部綾乃に話した。
今まで内緒にしていた小説のことを含め、蓮君が色々協力していてくれたことも……。
昨日の後味の悪い電話のせいで、気分は最悪だった。
もう誰かに聞いてもらわないと、どんどん自己嫌悪に陥りそうで、思い切って綾乃には全てを打ち明けたのだ。
綾乃は携帯小説を書いていたことにはたいして驚かなかった。
それよりもあたしが毎日急いで帰る理由がわかってスッキリしたと言っていた。
「はぁああああ」
あたしは大きくため息をつく。
開けっ放しの窓からは煩いぐらいのセミの声が聞こえる。
7月に入ったとたん急に暑さが増し、まだ梅雨の気配は残っているものの、夏が近づいていることを実感させられる。
「やっぱ、あたしが悪いのかな?」
「だって、『蓮君には関係ない』はないでしょ? それだけ色々協力してもらっといてさ」
「だってぇ……」
なんていうか、売り言葉に買い言葉みたいなもんだったんだよぉ。
蓮君が挑発的なことばっか言うんだもん。