ケータイ恋愛小説家
なんで、そんなこと訊くの?

ずるいよ。

傷ついてるのはあたしの方なのに。


――なんでそんな悲しそうな顔するの?



嫌いなわけないじゃん。

“好きだよ”ってたった一言が言えないことが、こんなに苦しいことだったなんて。


それなのに、なんでアナタまでそんな苦しそうな顔するの?


もう、わけがわかんない。



あたしが今言うべき言葉はなんだろう。


あたしは頭の中で蓮君が欲しがっている言葉を一生懸命探した。



そして呟く


たった一言。












「……好きだよ」
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