ケータイ恋愛小説家
律子さんの部屋は広めのワンフロアー。

玄関から入って短い廊下の先がキッチン兼リビング兼寝室になっている。

あたしはベッド脇の鏡の前に立つ。

とりあえず着替えるか……。

カットソーを脱いでからスカートのファスナーを下ろす。

スカートがストンと足元に落ちた。

それから手を後ろに回してブラのホックを外す。

誰もいないから大胆になったあたしは、ショーツ一枚を纏っただけの姿で、脱いだブラや服を畳み始めた。


カチャン……

その時、玄関ドアの開く音が聞こえた。


律子さんかな？

随分早かったな……あたしがそう考えると同時に耳に入って来た声。



「律子さん、頼まれてた下駄さぁ……」


えええええっ。

男の人の声？

ウソでしょー？
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