ケータイ恋愛小説家
聞きたいこと?
そういえば、この間蓮君の部屋に行った時も、「話しがある」って言ってたな……。
たしかあの時あたしは蓮君と律子さんのことを誤解してて、蓮君の話もろくに聞けない状態だったんだよね。
いったい何を言われるのかと緊張したせいで、蓮君の手を握る手にキュッと力がこもった。
あたしの様子に何かを感じ取ったのか、蓮君は歩調を少しゆっくりにして、あたしの方を見つめながら口を開いた。
「お前、ほんとに小説辞めたの?」
「え……」
想像もしていなかった問いかけにあたしはキョトンとする。
「いや、オレがどうこう言うことじゃないかもしれないけどさ。何で辞めたんだよ?」
あたしは俯いて唇をキュっと結んだ。
蓮君は黙ったままあたしの言葉を待ってくれてる。
そうだよね。
蓮君にはちゃんと言わなきゃ。
あんなに真剣にあたしの小説のことを考えてくれてたんだもん。
あたしは俯いたままポツリと呟いた。
「……書けなくなっちゃったんだ」
そういえば、この間蓮君の部屋に行った時も、「話しがある」って言ってたな……。
たしかあの時あたしは蓮君と律子さんのことを誤解してて、蓮君の話もろくに聞けない状態だったんだよね。
いったい何を言われるのかと緊張したせいで、蓮君の手を握る手にキュッと力がこもった。
あたしの様子に何かを感じ取ったのか、蓮君は歩調を少しゆっくりにして、あたしの方を見つめながら口を開いた。
「お前、ほんとに小説辞めたの?」
「え……」
想像もしていなかった問いかけにあたしはキョトンとする。
「いや、オレがどうこう言うことじゃないかもしれないけどさ。何で辞めたんだよ?」
あたしは俯いて唇をキュっと結んだ。
蓮君は黙ったままあたしの言葉を待ってくれてる。
そうだよね。
蓮君にはちゃんと言わなきゃ。
あんなに真剣にあたしの小説のことを考えてくれてたんだもん。
あたしは俯いたままポツリと呟いた。
「……書けなくなっちゃったんだ」