ケータイ恋愛小説家
その音の方へ視線をやる。
そこにはたくさんの風鈴が吊るされた露店があった。
「あ……江戸風鈴だっ。ね、見ていい?」
あたしは返事も待たずに蓮君の手をぐいぐいとひっぱって、風鈴の売っているその露店に近づいた。
吊るされた風鈴を見上げる。
短冊が風に揺れて、その独特の音色を奏でている。
江戸風鈴は切り口がわざとギザギザにカットされていて、澄み切ったガラス音というよりはコロコロと転がるような素朴で優しい音がする。
「買ってやろうか?」
あたしはその言葉に驚いて蓮君を見上げる。
「いいの?」
……なんて遠慮がちに答えてみるものの、本当はうれしくてしょうがない。
そんな気持ちは顔にも出ていたんだろうか、蓮君はにっこり微笑んだ。
「いいよ。好きなの選べよ」
「うん……うわぁ……どれにしよう……」
紫陽花に朝顔に花火、色んな柄のついた風鈴を見上げる。
「あ。これは?」
そこにはたくさんの風鈴が吊るされた露店があった。
「あ……江戸風鈴だっ。ね、見ていい?」
あたしは返事も待たずに蓮君の手をぐいぐいとひっぱって、風鈴の売っているその露店に近づいた。
吊るされた風鈴を見上げる。
短冊が風に揺れて、その独特の音色を奏でている。
江戸風鈴は切り口がわざとギザギザにカットされていて、澄み切ったガラス音というよりはコロコロと転がるような素朴で優しい音がする。
「買ってやろうか?」
あたしはその言葉に驚いて蓮君を見上げる。
「いいの?」
……なんて遠慮がちに答えてみるものの、本当はうれしくてしょうがない。
そんな気持ちは顔にも出ていたんだろうか、蓮君はにっこり微笑んだ。
「いいよ。好きなの選べよ」
「うん……うわぁ……どれにしよう……」
紫陽花に朝顔に花火、色んな柄のついた風鈴を見上げる。
「あ。これは?」