ケータイ恋愛小説家
そしてまた沈黙……。




「あ……雨、まだやまないね……」


この沈黙をなんとかしたくて、あたしは話題を振ろうと必死だった。


だけど蓮君は

「ああ……」

と呟き、ふあああああと大きな欠伸を一つしただけだった。



「……眠いの?」


「ああ……うん。実は昨日レポートやってて寝てねぇんだわ」


「ええっ、そうなの? 大丈夫?」


「ん……」


蓮君はコクコクと頷く。

だけどその目はトロンとしていて、今にも瞼が閉じられそうだった。


「やっぱ……無理かも……」


「ええっ」

じゃ、ベッドで休んだ方が……と言いかけたあたしの言葉はそこで途切れ、代わりに口から漏れたのは小さな悲鳴だった。


「きゃぁっ……」



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