ケータイ恋愛小説家
あたし達は、近くの公園へ向かった。
蓮君がベンチに腰掛けたから、あたしもその横に座る。
蓮君はさっきからずっと黙ったままだ。
その沈黙に不安になったあたしは、なんとか話題を探そうと公園を見回した。
「なんか懐かしくない? 子供の頃、よくここで3人で遊んだよね」
「ああ……」
相変わらず蓮君はそっけない返事しか返してくれない。
なぜか落ち着かない様子で、スニーカーのかかとで砂をジャリジャリと蹴っている。
頭上からは蝉の合唱が煩くて、余計に二人の間の微妙な空気感を際立たせている気がした。
なんなのよ……。
なんか喋ってよぉ。
あたしはまたどうでもいいような昔話を口にすることにした。
「そう言えば、あのブランコからあたし、落ちたことあるよね? ワンワン泣いちゃって……蓮君と美雨ちゃん困らせて……」
「日向……」
そこでようやく言葉を発した蓮君に驚いたあたしは彼の方へ視線を移す。
蓮君は俯き加減でポツリとつぶやいた。
「あのさぁ……」
蓮君がベンチに腰掛けたから、あたしもその横に座る。
蓮君はさっきからずっと黙ったままだ。
その沈黙に不安になったあたしは、なんとか話題を探そうと公園を見回した。
「なんか懐かしくない? 子供の頃、よくここで3人で遊んだよね」
「ああ……」
相変わらず蓮君はそっけない返事しか返してくれない。
なぜか落ち着かない様子で、スニーカーのかかとで砂をジャリジャリと蹴っている。
頭上からは蝉の合唱が煩くて、余計に二人の間の微妙な空気感を際立たせている気がした。
なんなのよ……。
なんか喋ってよぉ。
あたしはまたどうでもいいような昔話を口にすることにした。
「そう言えば、あのブランコからあたし、落ちたことあるよね? ワンワン泣いちゃって……蓮君と美雨ちゃん困らせて……」
「日向……」
そこでようやく言葉を発した蓮君に驚いたあたしは彼の方へ視線を移す。
蓮君は俯き加減でポツリとつぶやいた。
「あのさぁ……」