ケータイ恋愛小説家
なんだろ……。

なんか、怖い……。



てか、あたし、なんで嫌がってんの?


大輔君のこと好きなら、うれしいはずじゃない。

それに、これは小説のためなの!

この経験は絶対役に立つはず!


あたしは一生懸命自分にそう言い聞かせる。


だけど…だけど……


やっぱりやだぁあああああああ!

自然と涙腺が緩みだす。


顔を横に向けたままのあたしの視界には、ぼんやりと玄関ドアが映った。


今更ながら綾乃の言葉が頭をグルグルと巡りだす。

バカだ……

あたし……。

男の人の部屋にのこのこついてきて。

自業自得だよ。


そうこうしてるうちに大輔君の手がスカートの中に入り、あたしの太ももに触れた。

ああ……もうダメ。






< 29 / 365 >

この作品をシェア

pagetop