ケータイ恋愛小説家
外に出て、眩しい日差しに手をかざした。

太陽はまだまだ高い位置にあって、ジリジリとあたしの肌に照りつける。


ふと民家の庭先に向日葵が咲いているのを見つけた。


『あなただけを見つめている』


アジサイさんが教えてくれた花言葉。


あたしは蓮君にちゃんと向き合う。

そして彼を想うこの気持ち……ちゃんと伝えるんだ。


会いたい……。

逢いたい……。

アイタイ……。



今すぐ蓮君の顔が見たい……。

あの大きな手に触れたいの……。


手の中のチケットをギュッと握り締めて……


あたしは駆け出した。


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