あなたに・・・

私が教室に着くと、菜々が
勢いよくこっちに向かってきた。

菜々は中学からの友達で
一番仲のいい友達
性格はちょっと悪いけど
一緒にいるととっても楽しかった

「めぐぅ~おはよ~聞いてよ!まじありえないんだけど」
菜々はすごい不機嫌そうにそう言った

「おはよ菜々、なんかあったの??」
私は席について菜々の話を聞いた

「なんかあった??ってめぐのん気だねぇ~この前のテストのほ・しゅ・う」

“この前って・・・あぁ定期テストかぁ~補習って・・・えっ・・・補習!?”

「まさか赤点の・・・やつ??」

「そおーだよ。うちら赤点じゃん!!」菜々はあきれた様に言った

「うそでしょ~ありえんし」すっかり忘れていた補習のことなんて。

「んで補習なんだけど~夏休みに学校こんといかんだって
 しかもそれとべつで課題もあるらしいよぉ~まじないらぁ
 あ~あ夏休みが」
菜々の言葉が耳にはいってこなかった

“補習なんてあったら毎年恒例の旅行いけないじゃん”
 私はそのことばっかり考えていた。

毎年恒例の旅行は鈴木家と高橋家で行く旅行。
行くとこはだいたいハワイだけど
私にとっては大事な行事だ

「おい!!はやく席につきなさい」
先生の声でみんなすばやく席についた

そして長い長いホームルームが
終わって授業が始まった




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