リボンの指輪
あたしは、順を追って、香織に全てを説明した。




「何それ!!聞いてないし!」




「言ってなかったもん」




「キスされたって……」




“付き合ってもないのに?”って、かっこ書きがある。




「やっぱあいつありえない!あたしの大事な陽菜傷つけて!!」




「別に傷ついたわけじゃ……」




「じゃあ嬉しかったわけ!?」




「というより、何が何だか分からなかった」




それまでは確かに、“幼馴染み”以外の、何者でもなくて。




「あんた、好きなんじゃない?田村のこと」
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