リボンの指輪
今日も、きゃっきゃっと、女の子の黄色い声が聞こえる。




あたしはいつも、反射的に、窓の外を見てしまう。




もちろん、覗きたくて覗いているわけではない。




「……またか」




この前の彼女とは、一週間で別れたらしい。




気がついたら、違う女の子になっていた。




それでも、高校に入ってからの頼にとっては、長いほうだった。




そして今日も、短いキスを交わすと、女の子は、嬉しそうに帰っていく。




っていうか、女の子に送ってもらうとか、普通逆だろうと、思わず突っ込みたくなってしまうところだ。




しかし、突っ込む隙さえ、彼は与えてくれない。




カーテンを開けて、星空を見上げる。
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