リボンの指輪
自分の考えた事に、驚いて、だ。




頼の瞳は、青く、冷たい色を持っていた。




その瞳を見た瞬間、背筋に冷や汗が流れるような感覚に陥る。




「……誰でもいいくせに」




あたしは思わず、小さく呟いた。




「あぁ?」




頼が、不機嫌そうに、あたしを見てくる。




「何でもないよ」




頼に言っても仕方のないことだった。




「口に出したなら、最後まで言えよ」




「……」




「聞いてんのか?」




「……」




「早くしろ」
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