リボンの指輪
頼は、驚いて、目を丸くする。




「陽菜をよろしく頼むよ!」




「え?」




「この子、一人じゃ危なっかしくて、ほっとけない子だからさ」




香織が、小さく頭を下げる。




香織が、頼にお願いをしてる――――――!!




あたしだけじゃなく、頼も驚いたらしい。




「……分かった」




戸惑った表情を浮かべながら、頼が小さく答えた。




「それから」




香織が一度、頼を見て、にこっと笑う。




「泣かせたら、殺すから」




それから、どすのきいた声で、言った。
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