リボンの指輪
結局、頼にはかなわない。




力でも、何でもなく。




いつも、あたしは、頼には勝てないんだ。




これまでも、きっと、これからも。




「でも、つまらない…」




「ちょっと静かにしてろ」




「ひどい……」




優希くんと付き合ってたときはとか、比べてはいけない。




それでも、もっと、優希くんは、“付き合ってる”と、実感させてくれた。




だってこれじゃあ、“付き合ってる”のではなくて、“幼馴染み”のままだ。




本当は今日も、香織と優希くんと遊ぶという話が、持ち上がっていた。
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