リボンの指輪
頼がありえないという目で、あたしを見る。




「どうして俺が」




「だってあたしは行きたい」




「…そこまでつまんないかよ」




頼が、大袈裟に、ため息をついてみせる。




「ご、ごめん」




あたしは何故だか、小さく謝っていた。




べ、別にあたしが悪いわけじゃないし!!




「おい、起きろ」




ふと気がつくと、頼は立ち上がって、あたしを上から見下ろしていた。




「え?」
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