リボンの指輪
そこに広がっていたのは、信じられないような、綺麗な景色で。




北海道って、元々綺麗なところだけれど、家の近くに、こんな絶景ポイントが、まさかあったなんて。




「……他の女、連れてきた?」




「んなわけあるか」




「…本当に!?」




「大体、特定の女と付き合ったこと、ねぇっつの」




頼が呆れたように頭を掻く。




あたしは、カメラを持ってくるべきだったと、少しだけ後悔をする。




「いつ、ここ見つけたの?穴場じゃん」




「中学の時」




頼が答えたのは、それだけだった。




おそらく頼も一緒に、この綺麗な景色に、見惚れているのだろう。
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