リボンの指輪
「もっと早く、連れて来てくれれば…」




「だから、連れてきたじゃん」




「どうして、連れてこようと思ったの?」




「俺の女だろ」




頼が、胸を張ってそう言う。




そう言う、たまに子供っぽくなるところが好き。




無理して背伸びをしようとしているところも、好き。




好きを言い出したら、止まらない。




もう、“幼馴染み”じゃない。




「うん…」




「気に入った?」




「すっごく!!ありがとう、頼」




この景色を、しっかりと、目に焼き付けておきたいと思った。
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