リボンの指輪
今まで何度か、サプライズを試みたけど、どれも、ことごとく、バレていた。




頼、勘いいんだもん!!




「プレゼントあげて、ケーキ作って、おめでとうって言って」




「ま、普通が案外普通だったりするしな」




優希くんが、大きく頷きながら言う。




「プレゼント、毎年悩むんだよね」




「クリスマスと一緒ってのが、ややこしいね」




「そうなんだよねぇ」




今年も、悩みに悩んで、決めるつもりだけど。




頼が読む雑誌って、スポーツものばっかりで、プレゼントのヒントになるようなものは、一切読まない。




どうせならもっと、ファッション雑誌とか読んでくれたら、プレゼントもしやすいのに。




「指輪は?」




「は?指輪?リング?ring?」




あたしは驚いて、三回も繰り返し聞いた。




「付き合ってるならいいんじゃない」




「やだよ。そんな、重い」
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