リボンの指輪
頼は、痛そうに、涙目になって、あたしを睨む。




「いてぇな、この馬鹿力!!」




「頼がか弱いだけじゃないのぉー?」




あたしは勝ち誇った顔で、頼を見る。




涙目で睨まれたって、全く、ちっとも怖くないっての。




「死ね」




「死んだら呪い殺す」




「……」




頼が、呆れたように、ため息をつく。




あたしだって、頼との一件で、少しは強くなったつもり。




と、いうより、“頼には負けない!!”って気持ちが、強くなった。




「お前、俺は病人だぞ」
< 204 / 276 >

この作品をシェア

pagetop