リボンの指輪
ほら、言わんこっちゃない。




頼のこの時期の熱は、すごくしつこいんだから。




「キモいキモいキモい…」




隣を歩きながら、頼がぶつぶつと言う。




「うるさい。あたしまで気持ち悪くなってくるわ」




「じゃ、明日一緒に学校休む」




「あたし学校好きだもん。やだよ」




どうしたらこのわがまま、なくなるんだろうか。




あたしは思わず、頭を抱えたくなる。




「授業一緒に受ける」




「無理言わないでください…」




「一緒に屋上でサボる」




「授業に置いてかれるから無理」




思わず、“子供か!!”と突っ込みたくなってしまう。
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