リボンの指輪
「優希くんはクリスマスプレゼント、何欲しい?」




「くれんの?」




「もちろんっ」




「いいって。田村のことだけ考えてればいいんだよ、陽菜は」




「やだ。頼のことばっか考えてると、疲れるんだもん」




あたしが小さく呟くと、優希くんは、ぷっと小さく吹き出した。




「田村も可愛そうなこと言われてんな」




「だって、本当のことだもんっ」




それでも、やっぱり1番には変わりないのだ。




小さい頃からずっと一緒にいたから、最近まで気がつかなかった。




けど、頼は、あたしにとって、欠かせない存在なんだ。




いつの間にか。




「どうせ香織にもクリスマスプレゼント、買うから」
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