リボンの指輪
よく考えてみれば、頼の好みがよく、分からない。




すごいポップな可愛らしい小物を持っているかと思えば、ロックな派手なものや、シックなものを持っていたりするから。




「頼の好みって、難しいんだよねぇ…」




「じゃ、イメージで決めたらいいんじゃない?」




「イメージ?」




「陽菜が持ってる、田村のイメージ」




あたしは、脳みそをフル回転させて、頼のことを考える。




今まで一緒にいた分、頼のことだけを考えることって、なかった気がする。




「……あ」




ぱっと、頼の顔が、脳裏に浮かんできた。




「むらさき、かな」




「紫……?」




「うん、むらさき!!」




ちょっと意地悪で、だけど、たまに可愛らしくて、不器用な優しさがあって。
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