リボンの指輪
でも、頼がよく使うものでしょ?




アレしかない。




「帽子……」




「帽子?」




「頼ね、私服の時って、絶対に帽子、かぶってんの」




「そうなんだ?俺、私服見たことないけど」




頼は帽子を集めるのも好きだと、前に言っていた。




見せられたから、どんな帽子があるのかも、全部知っていた。




「それにすっか」




優希くんが、笑顔で歩き出した。




やっぱり、誰かが一緒に選んでくれるっていうのは、心強いよ。




「ありがと、優希くん」
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