リボンの指輪
お昼ご飯、頼と食べるようになってから、香織と優希くんが話す回数も増えた。




そしたら、だんだんと、性格まで似てきたらしい。




「そ、そうかなっ?」




優希くんに言われると、若干気まずいとか思うのは、あたしだけだろうか。




「だって、俺ん時とは、全然違うんだもん」




「えぇ?」




「楽しそうに話するなって思って」




「優希くん時も、こんな感じじゃなかった?」




あたしがそう言うと、優希くんは、困ったような笑顔になった。




こういうときでも、笑顔は崩さないのが、優希くんだ。




「俺ん時は、もっと、緊張してたべ、陽菜」




「あ、確かに…でも、それは好きだったから逆に、みたいな」




「それとはちょっと違う気が…」




あれは、そういうことじゃないの?
< 221 / 276 >

この作品をシェア

pagetop