リボンの指輪
「だから、OKもらった時は、嬉しかったけど」




それを、台無しにしてしまって、本当に申し訳ない…!




謝ると逆に、気を遣わせそうだから、やめておいた。




「あの、喧嘩してた、みたいな時あったじゃん」




優希くんも、もしかしたら、今さら、だから、話してくれているのかもしれない。




「あ、うん」




「あん時も、実は、田村、陽菜のこと、ちゃんと気にしてた」




「は?ないないー」




だって、頼の視線なんか、これっぽっちも感じなかったもん。




「ちゃんと見てたよ。っていうか、俺、睨まれてたし」




優希くんが、苦笑いを浮かべる。
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