リボンの指輪
頼ってば、何回起こしても、
びくともしないんだもん。




「もっと起こせ!!」




「やだよ。それに起きたばっかの頼、機嫌悪いんだもん」




「それは仕方ない」




「絶対嫌っ」




高校に入ってすぐ、ピアスもたくさんあけて、髪も派手に染めて、まるで、あたしの知っている頼じゃないみたい。




少し、寂しい。




急にモテ始めて、背も伸びた。




「……あ、お、おはよっ!」




あたしは、教室に入ってきた、彼の姿を見つけて、立ち上がった。




「おはよ、陽菜」
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