リボンの指輪
あたしは、クリスマス、楽しみにしてるよ。




それまでに、頼の機嫌がなおるには、どうしたらいいんだろう。




「理由くらい、教えてくれたっていいじゃん」




「だから、うざいっつってんの」




このつんけんした態度。




「あんた、ふざけてんじゃないわよー!」




どこで聞いていたのか、香織が割って入ってくる。




「陽菜を邪険にする奴は、たとえ誰であろうと、大統領であろうと、このあたしが許さないんだからぁ――――――!」




「残念、この国は、総理大臣です」




「あげあしとるな!!」




香織の興奮しすぎた意味の分からない発言に、頼は冷静に突っ込む。




分かるよ。




自分が興奮してるからこそ、冷静に何か言われると、腹が立つって。
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