リボンの指輪
「行こう、陽菜!!…あんたっ」




香織はあたしを引っ張りながら、一度立ち止まって、頼を見る。




「このままだったら、絶対に、陽菜と会わせないから」




「……はい?」




奇妙な音を出したのは、あたしだった。




「何、え?」




「陽菜、あんた今日から、うちに泊まりなさい」




「意味分かんないよ!帰るから!!」




「駄目。あいつ駄目」




どうやら、香織の嫌悪感が、ピークに達してしまったらしい。




「大嫌い」
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