リボンの指輪
頼が面白そうに、肩を震わせて笑う。




まるで、漫才でも見ているかのように、大口を開けて笑う。




「わっ!!」




じゃれ合っているうちに、頼に手首を掴まれ、そのままベッドにダイブする形になる。




「……え?」




あたしはしばらく状況が理解出来ず、上であたしを見下ろしている頼を、じいっと見つめてしまった。




上に、頼の顔がある。




頼の目が、あたしを真っ直ぐに見下ろしている。




「よ、頼?」




そう、言葉に出来たのは、数分経ってのことだと思う。
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