リボンの指輪
その勘違いぶりが、何とも頼らしい。




「黒に戻そうかな…」




「いきなり?別にそんなことしなくても…」




「だって、女に囲まれてたら、陽菜といられない。女に邪魔される」




「それは、髪の色の問題じゃないよ」




頼が高校に入って、かっこよくなったのも確かで。




別に、髪の色が派手だから、近寄ってくるわけじゃなことくらい、あたしにも分かる。




「それに、悪いけど、あたしは、優希くんが……」




そう口にした瞬間、頼に口を塞がれる。




頼の唇で。




「ん……っ!?」




しばらくして、頼の顔が、あたしから離される。




「……謝ったばっかでしょ!!」
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