リボンの指輪
あたしは、生まれて18年間、
北海道に住んでいた。




18歳の時、こっちの大学進学を決めた。




ちょうど、親の転勤も、決まってた。




思えばそれが、全ての分かれ目だったのかもしれない。




もちろん高校生で子供なあたしは、
そんなこと知るよしもない。




「……陽菜?話、聞いてる?」




槙さんが、横目であたしを見ながら聞く。




「…あ、ごめん。考えごとしてた」
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