リボンの指輪
小さい頃からずっと一緒だった。




「うわ、どうしたのそれ。クマ」




「ちょっと寝れなくて……」




「大丈夫?最近何か考え込んでるよな」




「あー、ちょっとね……」




人と人の関係なんて、すぐに変わってしまうものなのか。




こんなにも、あっさり。




「昨日は楽しかったな」




「そうだね。また行こうね」




正直言うと、ほとんど覚えていなかった。




楽しむ余裕なんて、あるわけがなかった。




「目、腫れてる」




優希くんが、冷たい手で、そっとあたしの目を触る。




ひやっとした感触に、あたしはびくっと体を震わせる。




「泣いた?」




「あー……親と喧嘩してさ」
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