親友の君は
「さ・・・・沙織ちゃんは・・・カワイイから言われないよ」
がんばって名前で呼んでみた。緊張して顔が熱くなるのが分かる。
「美人さんなんて、百人に一人もいないわよ。大丈夫、咲羅はとってもカワイイって!」
「え・・・・」
名前を呼ばれたのと、かわいいなんて言って貰えたことで、また緊張して更に顔が熱くなった。
「もっと自分に自信もちなよ。そうすれば、からかわれたりなんかしないから。ウジウジしてるといつまでたってもいじめられるよ。明るく明るくっ!!」
「う・・・・・うんっ!」
そっかぁ・・・・自信を持つことが大切なんだ。私はいつまでもウジウジしてたからいけなかったんだ。
「ねぇ、沙織ちゃん」
「沙織でいいわよ」
「じゃ・・じゃぁ、さ・・・沙織・・私と・・親友になって!」
「フフッ!いいわよ。私は2組だから。」
「私は・・3組」
この瞬間が私に新たな友達ができた時だった。
それから、小学校も同じでずっと仲がよかった。
沙織のおかげで、わたしは今こうしているのだと。
沙織に出会っていなかったら、私はこの世にいない可能性だってあったかもしれない。
やっぱり、なんだかんだで沙織が一番のよき理解者だったのだ。