親友の君は
靴が無いので仕方なく靴下だけで教室に向かうことにした。


教室の前のほうに女子たちが集まっていた。いつものことなのだが。


私はその中に入っていない。入りたくない。どうせ人の悪口しか言っていないんだ。絶対私のことを話している人もいる。



いた。私の靴を隠したと思われる奴。
言ってやるんだ。なんとしても。


「ねぇ、私、靴が下駄箱に無かったんだけど、凛(りん)知らない?」
「はぁ?なんでウチに聞くのよ!?」
「私知ってる。あんたが私の物隠したりして嫌がらせしてるの。今まで黙ってたけど、私もう耐え切れない・・・もうやめてよ・・・こんなの」


しばらく凛は黙って、下を向いた。


反省している、・・・・そう思った・・・が、違った。
いきなり下を向いていた凛が、笑い始めた・・・・


「っフフフフ・・・・そうよ。よく分かったじゃない・・・・。あんたの靴を隠したのは
 ウチよ。いや、正式には・・・捨てたんだけどね!」
 
「!!!!!!」

す・・・捨てた!?
なんてこと・・・・・

「あんた・・・うざいのよ」
「私がなにしたっていうのよっ!!!」
「いや、なんにもしていないわ。けど、アンタがいることだけでうざいの・・。
 あ、そういえば・・・」

凛がよってきて私の髪の毛をガバッと掴んで思いっきり引っ張った。




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