White X'mas



言えた……。



自分の偽りのない気持ち、きちんと言えた。





「別れてからずっと、後悔してたの。なんでこうなったのかなって。隆治の事、好きなのに、いつの間にか隆治が隣に居る事が当たり前になって、その当たり前にすがってたんだ。」

「……。」


「それでね、別れてから気づいたの。遅いって思うかも知れないけど、今は隆治が一番なの。どこに居ても、なにしてても、隣には隆治が居てほしいって思うの。」


「……里架……」

「ごめんね、隆治。 私が勝手だって良く分かってる。 でもね、やっと気づくことが出来たから、この気持ち大事にしたいの。……今更って思うかもしれないけど、それでも……それでも隆治が大好きなの。」

「里架。」




信じられない事が起きてる。



名前を呼ばれたかと思ったら、隆治の手が延びてきて、私を抱きしめた。




「う……うぅ……隆治ぃ〜。」



抱きしめられた所から隆治の温もりが伝わってきた。


もう二度と触れられないと思っていたから、自然と涙が溢れてきた。






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