初恋
「ねぇ。相馬は?」

私は上体を起こしながら2人に問う。


すると2人は顔を見合わせてうなずきあった。

「相馬は、さっき気分悪いからって帰ったよ」

朱奈が遠慮がちに答えた。

「そっか…」

「佐奈っ!そんなに気にすんなよ!あいつ今ちょっと体調悪いみたいだし」

泉斗が慌てて言う。

「ははっ!分かってるよ。そんなに慌てなくてもさ。私、帰るよ。そして、帰りに相馬の家に寄っていくことにする」

私は2人に微笑んで言った。

「2人とも、まだ授業あるでしょ?教室帰りなよ。私はもう大丈夫だから」

何も言わない2人に言った。

「分かった」

朱奈が呟いた。


「気をつけて帰れよ」
泉斗が言ってくれた心配したような言葉に「うん」と頷いた。

「じゃあね!2人とも!」


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