上手なフラれ方
♪♪♪
携帯の着信音が鳴って、僕は我に返った。
駅のホームだった。
大学の最寄り駅である。
僕は左右を見渡した。
年末だからなのか、たくさんの人で溢れている。
どうやってここまできたのか、まったく覚えていなかった。
隣にいたはずの北村麗華も、いつの間にかいなくなっている。
携帯を開くと、理沙から本日31通目のメールがきていた。
『ようやく雑用終わったよ!!
今日もきつかったあ(>_<)
コウちゃんはもう家に着いたかな??それともまだ学校かな??
もし学校だったら一緒に帰りたいな☆
ところでコウちゃん、明日って暇??』